『・・・だ・・・大丈夫・・・それより!』

『良かったぁ・・・ローレン 見ろよ』

アルフは城を指した。

解放軍が城の中に侵入していた。

『王を守るんじゃなかったのか〜?』

『・・・・くっ くそぉっ!!!!お前たちそこで待ってろ!!!』

ローレンは走っていった。

『だ〜れが待つかよ』

アルフは倒れた。

アルフの胸からドクドクと血が溢れ出ていた

『アルフ! しっかりして!!』

ショコラは傷口を両手で塞いで血を止めようとした。

『ショコラ・・・いてぇよ・・・』

『あ・・・アルフ・・・』

『ニム・・・お前 怪我してるんがから・・・あまり動くなよ・・・』

『ごめんなさい!私のせいで!!』

ショコラは傷口をおさえながら泣いて謝った。

『ショコラ 泣くなって・・・・あれ?・・・感覚がねぇや・・・なはは』

血は止まる気配すらなかった。

ショコラはアルフの血で塗れた両手を見て更に泣いた。

『アルフ しっかりするんだ!』

『お おうよ・・・って言うか何もみえねぇ・・・ショコラ ニム 何処だ〜?』

そういって手を上げた。

ショコラは強く手を掴んだ。

『私はここ・・・ ニムさんは隣に居るよ・・・』

『そうか 感覚ない けどな・・・ニム・・・・』

『何だよ・・・』

『ショコラ・・・隣町まで 頼むな』

『何言ってるんだよ・・・みんなで行くんだよ。
ショコラさん 俺一度戻って医者探してくるよ』

『うん・・・気をつけて・・・』

ニムは足を引きずりながら戻っていった。

その間 ショコラはアルフの手を握っていた。

『ショコラ・・・ちょっと 良いか』

ショコラは顔を近づけてた。

『何?』

『しょ しょこら おれ・・・おまえの ことが』

ワーッと大きな声が聞こえた。

その声でアルフの声は掻き消されてしまった。

そして・・・。


『・・・アルフ・・・ねぇ・・・ねぇ! アルフ! 起きてよ!!』

抓ったり叩いたりしてもアルフは目を開けることは無かった。

『死んじゃった・・・死んじゃったよぉ・・・私のせいだ・・・私のせいで・・・』

ショコラは泣いた。

泣き続けた。

嫌というほど泣いた。


ショコラは涙を拭ってアルフの顔に顔を近づけた。

『今までありがとう・・・嬉しかった・・・』



その後 王は死に、新しい王を国は祝った。

そして昔の盛んで明るい国へと戻りつつあった。

ローレンがどうなったのかは不明だ。


そして2年の月日が流れた・・・


『おじさん 行ってくるね』

『ん? あぁ、そうか・・・あれからもう2年か・・・』

『うん・・・早いよね・・・時が経つの』

『思い出すねぇ・・・アルフ君のこと・・・
毎日チクワを買いに来てくれてさ・・・』

『私もおじさんの作るチクワ大好き!』

『嬉しいねぇ ありがとう ショコラちゃん』

ショコラはニッコリと笑った。

『そうだ ニムさんはもう行っちゃった?』

『あぁ 行ったよ 早く行っておいで』

『行ってきます!』


空は雲ひとつ無い快晴だった。

ショコラは大きく息を吸う。

アルフが毎日やっていたことだ。

村から歩いて3時間ってとこであの時の大木が見えてくる。

その大木の近くで片足が義足の男がいた。

『ニムさん 遅れてごめん!』

『いいよ 気にしないで ショコラさん』

ニムはあの時の傷が元で足を切断し義足となったのだ。

『いつ来ても全然かわらないね・・・』

『あぁ・・・変わらないな・・・国もまだある・・・』

『あの国はやっぱり にぎやかでないと・・・ね・・・アルフ・・・』

そういってショコラは振り向いて大木の側に墓の前で座り込んだ。

アルフの墓だ・・・・。

暫くショコラは墓を見た。

『私ねぇ・・・ 18になったんだよ・・・アルフが生きてたらきっと・・・』

ショコラは少し黙った・・・。

『みんな楽しく暮らしてるよ・・・アルフ・・・』

大木の枝が風で揺れて葉っぱがサラサラと音を出す。

ショコラにはそれがアルフの笑い声に聞こえた。

『なはは』

ショコラはアルフの笑いを真似てみた。

ゆっくり枝が風で揺れた・・・・。

さらさらと・・・。


〜完〜



マサルコメント
こっぱずかしい!!
(めちゃ恥ずかしい!!)
文才ねぇ!!!
そしてこのお話 オエチャのお題出し合いで
生まれました(^^;)
なのでチクワ とかそんなものが
出てきますw
ここまで読んでくれた方 本当にありがとう御座います!
ショコラ幻聴?


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